キャリアアップ助成金のコースが新設されました
8月ですね。
関東は連日の30℃超え。
私の周りでも体調不良でお仕事をお休みされる方が多数見受けられます。
普段以上に休息を大事にしないといけませんね。
自戒を込めて。
今月の話題はこちら。
キャリアアップ助成金に「短時間労働者労働時間延長支援コース」が新設されました。
~年収の壁を乗り越え、安定した雇用と人材確保へ~
社会保険加入の壁を理由に働き方を制限している従業員はいませんか?
令和7年(2025年)7月、厚生労働省が新たに創設した「短時間労働者労働時間延長支援コース」は、こうした「年収の壁」の課題を乗り越え、企業と労働者双方のメリットを実現する制度です。
■ 制度の概要
本コースは、社会保険の加入要件を満たさない短時間労働者を対象に、以下の2点を実施した事業主に対し、助成金を支給する制度です。
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労働時間を延長すること
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社会保険に新たに加入させ、賃金の増額など処遇改善を行うこと
これにより、労働者は安心して働き続けられ、事業主にとっては人材の定着や確保につながります。
■ 支給額(労働者1人あたり)
小規模企業(従業員30人以下)の場合、
所定労働時間を5時間以上延長することで50万円、
所定労働時間を更に2時間以上延長すると25万円が支給されます。
※賃金の一定割合以上の増額や賞与制度・退職金制度の導入も条件に含まれる場合があります。
■ 対象となる労働者の条件
以下のすべてに該当することが必要です。
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社会保険加入日の6か月前以前から継続して雇用されていること
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社会保険加入日前2年以内に社会保険の被保険者でなかったこと
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週所定労働時間が20時間以上かつ月額賃金が8.8万円以上(従業員数51人以上の企業の場合)
■ 手続きの流れ
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計画書の提出
社会保険の適用開始日の前日までに、「キャリアアップ計画書」を労働局へ提出。 -
取り組みの実施(6か月間)
労働時間の延長や賃金の引上げ等、計画に基づいた取り組みを実施。 -
支給申請
対象期分の賃金支払日の翌日から2か月以内に申請。
複数年にわたる取り組みも可能で、1年目・2年目に分けて段階的に申請することもできます。
■ 他の制度との関係
すでに「社会保険適用時処遇改善コース(労働時間延長メニューまたは併用メニュー)」を利用中の事業所でも、本コースの要件を満たす場合には、切り替えて申請することが可能です。
■ ポイント
この制度は、短時間労働者の処遇改善と企業の人材確保という課題を同時に解決する有効な施策です。助成金の申請には事前の計画書提出が必須となりますので、関心のある事業主様は、ぜひお早めにご相談ください。
社会保険の加入促進を通じて、労働者が「年収の壁」を意識せずに安心して働ける職場づくりを、一緒に進めていきましょう。
お問い合わせ・ご相談は当事務所までお気軽にどうぞ。
申請準備や計画書の作成支援も承っております。
まだまだ暑い日が続きそうですが、暑さに負けずがんばりましょう。
