労災保険、使ってもだいじょうぶ?

2017年08月01日

梅雨も明けて、8月ですね。

梅雨明けしてからの方が雨が多いような気がいたします。

不思議なものです。

昨日一昨日など、川崎市はバケツをひっくり返したような大雨でございました。

浸水などの被害が出ず、ひとまず安心といったところでしょうか。

そんな災害も起きやすいこの時期に、労災保険のお話でございます。

社会保険労務士の仕事のひとつに、労災保険の請求の業務がございます。

労災保険とはなんぞや、ということを簡単にご説明いたしますと、

「仕事をしている時や、通勤途中にケガや病気になった際、治療費が国から全額支払われる」

というものでございます。

これはものすごく簡素に説明したものです。

実際には業務遂行性と業務起因性があることなど、条件がございます。

ですから、お仕事中や通勤途中のケガ病気の場合、請求してみようと考えて、社労士へご連絡いただければ幸いです。

そんな具合で労災保険の請求のご依頼が、社長様から入ることがございます。

その時にしばしば聞かれるこのフレーズ

「労災保険使ったら、来年の保険料高くなるんでしょ?」

結論から申し上げます。

ほとんどの場合、労災保険料が上がることはございません(大企業は除く)

労災保険料というのは、業種ごとに保険料率が決まっております。

これは、国の労災保険担当官が、この業種はこれくらいの頻度で災害がおきやすいよね、と判断して決めている数字でございます。

そして、この保険料率に基づいて、社長の皆様に労災保険料を納めていただいているわけです。

つまり、よほどおなじ業種で事故が立て続けに起きない限り、保険料率が急に高くなることはございません。

労災保険を使ったら、来年の保険料が高くなる、はおそらく、自動車保険のイメージが強いのであろうかと思われます。

自動車保険では、事故を起こしてしまうと等級が下がり、保険料が上がってしまいますね。

労災保険ではそのようなことはございません。

ですから、安心してご請求いただければと思います。

労災保険を請求することによって、従業員の方は治療費が無料になりますし、

治療のために休業する期間には、賃金の6割が休業補償給付というかたちで支給されますので、生活の助けにもなります。

労災保険について、該当するのかしないのか、必要書類はなにか、など、

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。